エルンスト・ウーデット

エルンスト・ウーデット(Ernst Udet、1896-1955)は、ドイツ帝国、ノイプロイセンの政治家、パイロット。民族突撃隊航空軍団指導者。

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ゲーリングとウーデット(1952年)

 WW1においては勇名をはせたリヒトホーフェン大隊のエースパイロットだった。ヘルマン・ゲーリングもこの部隊に所属していた。
 戦間期は曲芸飛行士・俳優として悠々自適に派手な生活を送っていたという。また、探検映画『アフリカを飛ぶ知らない鳥』に出演し、ドイツ領東アフリカ植民地でロケを行う。このときドイツ領東アフリカ総督だったのがゲーリングだった。この縁で汎ドイツ同盟に入党したが、ウーデット自身は政治には全く興味がなく、入党は形式的なものだった。
 WW2ではドイツ本土にとどまったが、ドイツ臨時政府には特にかかわっていない。
 戦後、政界を追われたゲーリングの主導で、かつてのドイツ領東アフリカの地にノイプロイセンが建国された。ウーデットはノイプロイセン空軍創設に参加した。しかし、無能だったため重要な役職は与えられず、結局民族突撃隊のパイロット養成組織「民族突撃隊航空軍団」の導者となった。ウーデット本人はその仕事を部下に丸投げし、モロゴロに巨大な邸宅を構え、そこでセルビア人の妾と黒人の性奴隷でハーレムをつくり、酒池肉林の毎日を過ごした。1955年に脳梗塞で死去。
 ちなみに、ノイプロイセンの秘密警察を担当していたラインハルト・ハイドリヒはウーデットの邸宅に盗聴器を仕掛けており、ウーデットが死亡した直後民族突撃隊が押し入り、ウーデットのハーレムに相応の「処置」を果たした伝えられている。

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