ドナウ連邦国防委員会

ドナウ連邦国防委員会とは、ローゼッカ政権以降活動していた戦争における最高指揮機関である。

役割

 国防委員会の設置は1933年の憲法改正憲法により定められた機関であり、戦時における大統領による指導性の発揮を想定していた。
 実際には、ローゼッカ政権と連邦軍の微妙なパワーバランスが崩れた1938年に平時であるにもかかわらず設置され、事実上ローゼッカが軍部を支配するための装置でもあった。例えば、国防委員会設置に先立つ1934年には陸軍参謀総長であるトーマス・クリマン上級大将が、ドナウ党右派との繋がりを理由に保安員*1に拘束され、銃殺寸前まで脅迫された。
 これをきっかけに、軍部においてはローゼッカ支持者が台頭し、その代表的人物が参謀総長を継いだフランチシェク・バルトシュ上級大将だった。バルトシュは疑いなくローゼッカの信奉者だったが、このバルトシュ自身も1938年に突如ローゼッカによって罷免された*2
 こうして連邦軍を厳しく統制し、反対派を消していったローゼッカは、この支配の暁として1938年に国防委員会を設置したのである。
 戦時においては、ローゼッカ自身が陸軍総司令官に就任し、陸軍参謀本部作戦部にはローゼッカ支持者であるナーダイ・イシュトヴァーン少将とマジャロシ・シャーンドル少将を据えている。

組織と構造

1938年以前

陸軍総司令部

総司令官:アドルフ・ボーク元帥(1920-1923)反ユダヤ主義が原因で辞任
    :空席(1923-32)
    :カミッロ・ブレガント元帥(1932-35)
    :アルフレート・ヤンサ上級大将(1935-1938)

参謀本部

参謀総長:テオドール・ケルナー上級大将(1920-22)
    :ヨゼフ・ヴィトウシェク上級大将(1922-24)
    :ヨゼフ・ヴォトゥルヴァ上級大将(1924-27)
    :ルードヴィヒ・アイマンスベルガー上級大将(1927-1930)
    :トーマス・クリマン上級大将(1930-1934)粛清
    :フランチシェク・バルトシュ上級大将(1934-1938)政治的罷免
 
参謀本部情報部
部長:マクシミリアン・ロンゲ(1920-1932)
  :ジャーク・ミロシュ(-1937)

1938年以降

国防委員会(WW2ごろ)

委員長:アレクシス・ローゼッカ大統領
委員長代理:ルドヴィーク・クレイチー元帥(1938-1943)、コヴァーチ・ジュラ(1943-1946)
委員:
ホライ・ルーリンツイデオロギー指導者
ヘルマン・ノイバッハー外務大臣(1938-1944)、テオドール・ハビヒト外務大臣(1944-1949)
ソーニ・フゴー陸軍総司令官(1938-1939)
ゲオルク・フォン・トラップ海軍総司令官
フランツ・ザイザー空軍総司令官(1938-1943)、カレル・ヤノウシェク空軍総司令官(1943-1946)
アルトゥール・ザイス=インクヴァルト連邦保安大臣
国民衛兵隊総司令官
(他、代理が出席)

・総務部
 部長:ソンバティ・パール少将(1942~44)
・司法部
 部長:ヨーゼフ・アダム
・情報部
 部長:アンドルカ・ルドルフ少将(1937-39)
   :フランチシェク・モラヴェッツ(1939-1946)
・戦時経済委員会
 委員長:バルタ・カーロイ上級大将
 軍需大臣代理:
 経済計画局長代理:

陸軍総司令部

総司令官:ソーニ・フゴー元帥(1938-1939)
    :アレクシス・ローゼッカ(1939-1946)
・人事局
 局長:テメシュヴァーリ・エンドレ少将(1938-1942)
・兵器局
   :フランチシェク・ハヴェル工兵大将
・動員局
 局長:シルマイ・アラダール少将(1938-42)
   :チェケ・ミハーイ少将
・管理局
参謀本部
 参謀総長:ラーツ・イェネー上級大将(1938-1942)
     :ヤン・シロヴィー上級大将(1942-1943)
     :アロイス・ヴィンディッシュ上級大将(1943-1946)
 ・作戦部
  部長:ナーダイ・イシュトヴァーン少将(1938-1944)
    :ルドヴィーク・スヴォボダ中将(1944-1946)
  次長:マジャロシ・シャーンドル少将(1938-1944)
    :シャーシュカ・エレメール少将(1944-1946)
 ・訓練部
  部長:ゾンボリャイ・ベーラ少将(1938-41)
    :テメリ・イェネー少将(1941-43)
 ・編成部
 ・外務部
 ・戦史部
・歩兵総監部
・騎兵総監部
・砲兵総監部
装甲兵総監部
・野戦憲兵司令部
・工兵総監部
 総監:ゼレンカゾルターン中将(1934-39)

海軍総司令部

総司令官:ゲオルク・フォン・トラップ元帥

空軍総司令部

総司令官:フランツ・ザイザー元帥(1938-1943)
    :カレル・ヤノウシェク元帥(1943-1946)
参謀本部
 参謀総長:アレクサンダー・レーア大将(1939-1940)
     :ヴェレシュ・ゲーザ大将(1940-1941)
     :カレル・ヤノウシェク大将(1941-1943)
     :バーンファルヴィ・イシュトヴァーン上級大将(1943-1946)
作戦局:
兵器局:
通信局:

郷土防衛軍

 司令官:

*1:連邦保安省職員のこと。

*2:理由は不明。軍部をコントロールするための戦略であったとも。